LEG5:8月11日(水)曇り 総走行距離180.87km ( SS7 : 33.18km / SS8 : 2.36km )


 最終日のLEG5は昨日降った雨の影響でSS7の途中の川が増水、距離が5kmに短縮され行われた。SS8はプレの街中の広場を利用してのスーパースペシャルステージで2.36kmのダートトライアルのようなステージ。そのためSS6、SS7はともに走行タイムが10分以下となり、勝負をかけようと思っていた選手には短すぎる距離となってしまった。それでも最終日で挽回を果 たしたのが#6/Bruce GARLAND ( Isuzu Thai IM Mortorsport Team/Isuzu D-MAX Proto )選手で、昨日までの総合3位から総合2位に浮上。かわりに2位だった#14/Noppadol SUDKEAW( Maxxis Isuzu N Motor Sport/Isuzu D-MAX )選手が総合3位となった。総合優勝は#5/Chamnan ON-SRI (TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR/Mitsubishi TRITON)選手。LEG1こそトップと7秒差の9位 だったが、LEG2から最終日までLEGトップを死守した。SS単体で比べるとSS1が8位 、SS2が1位、SS3が4位、SS4が5位、SS5が3位、SS6、SS7、SS8が3位。大きなミスをせず、安定したSSタイムを常に維持して優勝を手中に収めた。

 日本人選手の結果はというと、#4森川金也/深野昌之(KYUSHU DANJI with GEOLANDAR/Toyota LAND CRUISER80)選手が総合5位。「SSトップをひとつは取りたかったのですが、SS7はトップと一秒差の2位 。今回はSS2位が3つだった。上位のケツはいつも見えているんだけど、結局は手が届かなかったラリーだった。それでも九州男児としてチームを組む前は“運が良ければ5位 以内に入る事ができるかな"という感じだったのが、確実に優勝を狙える体制になったと思う。今回は全体的にSSが一部キャンセルされたり、前走車のスタックやストップがあってタイムをロスしたり、納得いかない部分も多かったのが本音。でも、勉強になったのはスリッピーなコースでゆっくり走っていると、今までは他車がもっとアクセルを開けているんじゃないかと不安になって無理してミスしたこともあったのが、このスピードでもいいんだとわかった事」と惜しくも目標の3位 には届かなかった。

 #16能戸知徳/内田雅彦(TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR/Mitsubishi TRION)選手も昨日までと同じ6位で競技を終えた。「SS7では前の14番がコースの右肩に落ちていて、左側を誘導されて通 ったらその直後の左折がどう考えても曲がれない。それで先まで行ってUターンして戻ってきたのでタイムロスしてしまったんです。SS8は3位 のタイムで、気分良くラリーを終えることが出来ました。全SSを終えての感想はとにかくもっと走りたかった!とりあえず、走りたりない!っていう感じです。でも、初めてトライトンをタイで運転して、競技でのデータのあるクルマに充実したサービスで、すごく安心感があった。初日から100%自分の力を出す事が出来たと思う。ただ、運も実力のうちと言いますが、運が悪かったことがあったのも事実。勝つにはタイに年に一度来るだけじゃ無理なんじゃないかとも感じました。それと今、練習のために北海道のラリーシリーズにランサーで参戦しているのですが、今回はその経験が十分生かせたと思います」とのこと。

 同じチームの#12味戸厚二/根本道久(TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR/Mitsubishi TRITON)選手も昨日同様の9位という結果でラリーを終えた。「SS7は問題なく走りきれたし、SS8は2位 で走り切れてホントに気分爽快です! 今日が最終日だなんて、気持ち的にはあっという間で、もう少し走りたかった。毎年言っているような気もしますが、今日がスタートだったらよかったのにと思います。あと一週間あったらもっと上にいけたのにって…。終わり良ければすべて良しとは思うのですが、チーム賞の2位 も優勝と約2分半差。悔しい気持ちももちろんあります」とのこと。TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDARは総合で1位、7位、9位という結果でチーム賞2位も獲得した。

 その味戸選手と能戸選手の間、#10青木拓麿/青木孝次/椎根克彦(#10takuma gp/Isuzu D-MAX)選手は総合8位。「SS7は昨日までの成績で前後があいているので、とにかく淡々と走りました。SS8は楽しめました。7位 タイのタイムですが、オートマのD-MAXではこんなもんだと思います。ただ、今回のラリーではクルマを作る段階からT2(市販車無改造)クラスでいこうと始めたのですが、車検でT2と認められず、その裁定も最終日まではっきりしなかったので、毎日その件で話しをしなければならず、正直競技に集中することができなかった。やはりT2のクルマとして作っている僕のクルマではT1(市販車改造)クラスとは勝負にならないし、競技へのモチベーションが下がっていたと言わざるを得ません。だから競技全体では昨年までに比べて満足度は半分以下」と結果 に対する満足度は残念ながら高くない状態で競技を終えた。

 LEG3以降、快調に走り続けた#1新堀忠光(TEAM ISUZU YOKOHAMA MEGA FIRE/Isuzu D-MAX)選手は今日も2本のSSでトップタイムをマークして総合10位。「やっぱ短いなぁというのが今回の感想です。一日に走る距離も短かったし、トータルも5日間で短い。天候によるSSのキャンセルは仕方のないことだとわかってはいるけど、やはり不満は残ります。もちろんトップを狙える順位 ではないけど、もう少し走れればもう一つは順位が上げられたかもしれないし、その可能性としての距離がもう少し欲しかった。もっと戦いたかったねぇ」と本大会SSトップタイムを4つ獲得して競技を終えた。 

 そして、マシンの修復を終えて臨んだ#18芳澤直樹/仲敦/矢作聖(Team TRYANGLE GEOLANDAR 2009/Mitsubishi PAJERO)は13位で完走を果たした。「本当に楽しかった! まず、レースが楽しかった!! マシンの修理しなければいけなくなったために、地元の方と触れる時間が長くなり、タイの皆の優しさがわかってうれしかった! 僕たちチームのことをずっと気にかけてくれたスポーツクラスのタイ人参加者の方がいてくれたことの安心感が心の支えになった!」と矢作さん。「何が起こるかわからないという感じで毎日がドラマチックでした。マシンの修復も含め、僕たち3人はできる事もみんなバラバラなんだけど、3人で力を合わせれば何でもできるんだって改めて思いました。今回競技に参加して触れ合った皆さんに心から感謝したい気持ちで一杯です」と仲さん。エンジントラブルの修理の時には歴代トライアングル号では初のリタイアになるのかというプレッシャーを感じ、しかし誰一人口に出すことなく、そのプレッシャーを乗り越えての完走だった。

 終わってみれば5日間という日数はやはり選手にとってはあっという間。それでも今年のアジアンラリーは幕を閉じ、また来年、スタートの日を迎える。2011年大会のゴールはアジアンラリー2度目の訪問となるカンボジアだ。




総合4位 #4森川金也/深野昌之(KYUSHU DANJI with GEOLANDAR)


総合6位 #16能戸知徳/内田雅彦(TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR



総合8位#10青木拓麿/青木孝次/椎根克彦(#10takuma gp/Isuzu D-MAX)



総合9位# 12味戸厚二/根本道久(TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR)


総合10位 #1新堀忠光(TEAM ISUZU YOKOHAMA MEGA FIRE/Isuzu D-MAX)





13位#18芳澤直樹/仲敦/矢作聖(Team TRYANGLE GEOLANDAR


 

SS7結果

SS8結果

総合結果

 

日本からの参加選手 SS7の結果
1位 #1 新堀忠光 TEAM ISUZU YOKOHAMA MEGA FIRE Isuzu D-MAX 6分37秒
2位 #4 森川金也/深野昌之 KYUSHU DANJI with GEOLANDAR Toyota LAND CRUISER80 6分38秒
5位 #12 味戸厚二/根本道久 TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR Mitsubishi TRITON 7分4秒
7位 #18 芳澤直樹/仲 敦/矢作 聖 Team TRYANGLE GEOLANDAR 2009 Mitsubishi PAJERO 7分14秒
8位 #10 青木拓麿/青木孝次/椎根克彦 takuma gp Isuzu D-MAX 7分39秒
9位 #16 能戸知徳/内田雅彦 TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR Mitsubishi TRITON 7分46秒

日本からの参加選手 SS8の結果
1位 #1 新堀忠光 TEAM ISUZU YOKOHAMA MEGA FIRE Isuzu D-MAX 3分5秒
2位 #12 味戸厚二/根本道久 TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR Mitsubishi TRITON 3分17秒
3位 #16 能戸知徳/内田雅彦 TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR Mitsubishi TRITON 3分18秒
7位 #10 青木拓麿/青木孝次/椎根克彦 takuma gp Isuzu D-MAX 3分33秒
10位 #4 森川金也/深野昌之 KYUSHU DANJI with GEOLANDAR Toyota LAND CRUISER80 3分36秒
11位 #18 芳澤直樹/仲 敦/矢作 聖 Team TRYANGLE GEOLANDAR 2009 Mitsubishi PAJERO 4分5秒

日本からの参加選手 LEG4までの結果
4位 #4 森川金也/深野昌之 KYUSHU DANJI with GEOLANDAR Toyota LAND CRUISER80 6時間46分37秒
6位 #16 能戸知徳/内田雅彦 TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR Mitsubishi TRITON 7時間09分59秒
8位 #10 青木拓麿/青木孝次/椎根克彦 takuma gp Isuzu D-MAX 8時間18分17秒
9位 #12 味戸厚二/根本道久 TEAM PADOKKU・AJ with JAOS&GEOLANDAR Mitsubishi TRITON 8時間55分58秒
10位 #1 新堀忠光 TEAM ISUZU YOKOHAMA MEGA FIRE Isuzu D-MAX 9時間55分53秒
13位 #18 芳澤直樹/仲 敦/矢作 聖 Team TRYANGLE GEOLANDAR 2009 Mitsubishi PAJERO 44時間31分30秒

本日のスポーツクラス

 今日は4日間のラリー見学、SSの試走、コマ図の読み方の練習、ラリーのしくみの勉強など、アジアンラリーについて一通 りを知り、そのまとめをする総決算的な最終日となった。 まず、朝はホテルでラリー車を見送った後、SS7の出口に向かい(この時はSSの短縮でラリー車を見ることはできなかった)、その後プレの街中のSS8に戻った。そしてハイライトは競技車両の走った後のスーパースペシャルステージを走るというプログラム。「とにかく楽しかった。気持ちよかったです」と塚田啓悟さん。そして最後は競技車両がくぐったフィニッシュゲートをくぐり、全員がフィニッシャーメダルを受け取った。 終わってみればスポーツクラスの総走行距離は競技車両よりも長い2500km。実は意外とハードなスポーツクラスだが、盛りだくさんで楽しい内容に参加者は常にハイテンションな5日間だった。